『クリーピー偽りの隣人』

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黒沢清作品は『ドッペルゲンガー』を除いてほとんど好きです、、『ドッペルゲンガー』は嫌いとかじゃなくてよくわからんかった(´・ω・`)しかし、十年以上前に見たので今見返したらものすごい傑作と感じるかもしれん。そう思わせる凄みは確かにありました(柄本明の即TheENDとか)『クリーピー』は逆に見ている間は面白かったけど、また見返そうとは思えなかった。
不思議~(´・ω・`)

『クリーピー』で一番好きなのは冒頭の尋問→逃げられる→人質とられる→説得→失敗(´・ω・`)の一連のシーンですね。尋問の場面ですでに傑作の雰囲気をびんびん感じた。あと東出君が出てるシーンは全体的よかったです。『寄生獣』のイメージもあるけど普通にしてても常人に見えない、、寄生されてる感半端なかった。冒頭の殺人鬼も東出君にやってほしい。 失礼な言い方かもだけど、黒沢作品には容姿がものすごく整ってて、なに考えてるかよくわからん人がピッタリな気がする。『クリーピー』の東出君は西島秀俊の元部下で、警察をやめた西島秀俊に過去に起こった一家失踪事件について相談を持ちかけるんですが、そのためだけに作られたキャラクターにしか見えないのが可笑しかった( ・∇・)。しかも人工的な東出君が演じるので相乗効果で現実味がまったくない。 過去の一家失踪事件の生存者の少女も現実味ないキャラクターだった。二人とも途中で退場してしまうし。ドラクエとかにでてくる主人公に重要な情報を伝えるためだけに存在する村人のような感じ。わかる??途中でほんとにドラクエ的なダンジョン出てきて爆笑しました( ・∇・)今まで普通通りにしゃべっていたのに役割が終了した瞬間無表情になって二度と動かない、、こういうキャラクター湊かなえの小説によく出てくるね。『告白』の黒沢清監督版が観たい、、 『告白』は嫌いな人多いけど正直好き。

逆にものすごい熱量で演じてる香川にはあまり魅力を感じなかった。というか本当に不愉快なキャラクターだった。別に映画の中ならどんな下劣なやつでもいいけど、『クリーピー』の場合モデルになったと思われる現実の事件(不愉快すぎなのでぼかします)の主犯をどうしても思い出してげんなりしました。
とにかく嫌悪感すさまじかった。ただやたらと家の配置にこだわったり、望遠鏡?で次のターゲットを探してる時の顔はよかったです。 魅力溢れてた。
ただ終盤まで基本香川の思い通り話が進むのでイライラした。西島 、はよやってしまえとずっと思っていた。

死体を真空パック詰めにするのは斬新すぎて見ていてハッ(゜ロ゜)となりました。うまく言えないけど映画的な瞬間というか、このシーンと冒頭のシーンだけで見てよかったなと言う気になれました。

ラストで西島秀俊がようやく自分もサイコパスだと理解して香川と対等になって終わる。香川を倒して、奥さん(竹内結子)と抱き締めあって映画は終わるが、最初見たときこのシーン全く意味わからんかった(´・ω・`)?犯罪者のことしかわかろうとしなかったサイコパス(西島)が、自分自身を理解出来るようになった(でも奥さんのことはやっぱ理解できない)てことか(´・ω・`)?自分が理解力たりないのが悪いけど、もう少し分かりやすくして欲しかった。 香川の顔のアップで終わるのもムカついた。めっちゃイラつかせてくれるやん。香川にイラつかされている状況にもイラついてきたわ(´・ω・`)
竹内結子が叫んで(西島は笑顔(^^))終わる方が好みだったかな。

贅沢言えばラストで主人公が相手よりワンランク上の存在になって終わって欲しかったです。(超人エンドと言うらしい、、最近知りました)
役所広司なら超人エンドで終わってた気がする。それだと『カリスマ』か。

西島秀俊はナデリ監督の『CUT』ではすごく魅力的だったんですか(ヤクザにボコられても、好きな映画監督の墓参りいくと超回復する、、意味わからん!)黒沢作品には以外と合ってないかも。

なんかdisってる感じですが見てる間はめちゃ面白かったです。

お疲れ様でした(´・ω・`)